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  1. 被害からの脱出・支援方法

無意識にやってしまうけど怖い二次被害

DVや犯罪被害に遭った人を苦しめる要因は、実は加害者だけではありません。恐ろしい話なのですが、身近な家族、友人、職場の同僚が、加害者になってしまうことがあります。

二次被害とは

簡単に言うと、「犯罪への誤ったイメージなどにより、何気なく言った一言で加害者を追い詰めてしまうこと」=二次被害です。意図的にたたく行為ももちろん含まれます。わかりやすいのが、性犯罪に遭った女性に対して「派手な格好してたんでしょ」「あなたが誘ったんでしょ」といった言葉をかけてしまう場合ですね。
性犯罪の被害者は、統計から「地味で自己主張ができなそうな、おとなしい女性」「加害者の顔見知りの女性」が狙われる事が多いとわかってますが、「男は性欲を抑制できない」「レイプの加害者は見ず知らずの女性を襲う」といった間違ったイメージから、女性が扇情的な格好をしていたので襲われた、という図式が成立してしまいます。そして、被害者が自衛しなかった=被害者にも非があると思われてしまうわけですね。
(レイプの場合は、「俺にもやらせろ」と言われて被害に遭うセカンドレイプが存在しますが、これも上記の誤ったイメージからきています)

まあ、自衛しようがしなかろうが、加害行為やってる以上加害者が100%悪いので、そもそもこの理論はおかしいんですが。

ともあれ、こうした間違ったイメージから出た発言が、被害者を相談から遠ざけたり、支援を受けにくくしたり、場合によっては自殺の原因になったりします。

ただでさえ「人に迷惑をかけている」と委縮しがちな被害者を、支援から遠ざけることがどれだけ危険かは、想像に難しくありません。

困ったことに、支援施設や警察でも二次加害にあたる発言があるようで、許しがたい話ではあるのですが、それだけ加害者の思考回路は分かりにくい、ということでもあります。が、支援をする方、周りに被害者がいる方は、ご自分の発言で追い詰めていないか、十分に気をつける必要があるわけですね。

二次被害の防止方法

①被害者の場合
ようやく逃げだしたり、元の生活を取り戻したりしてくる中で、間違ったイメージからくる発言は本当に傷つきます。二次被害を受けてしまうと、誰かに相談する気もなくなりますし、また言われたらどうしようと、萎縮して心の傷が癒えないまま年月が過ぎてしまう、なんてことも多いです。

私自身もありましたが、とくに親が加害者だったりすると、「親不孝者」というイメージを持たれて叱られたりするんですよね。

しかし、PTSDやトラウマを防止し、過去を脱却するには、誰かに話を聞いてもらい、「自分は悪くなかった」と言ってもらうのが一番早いです。また、人間は自分が受けた理不尽な仕打ちを誰かに話したくなる生き物ですから、話さない訳にもいきません。
とはいえ、支援者施設や役場でも、二次被害を受けてしまうことがあるので、本当に信頼できる場所を探すのはとても難しいです。
また、話を聞いてくれる人が見つかっても、ずっと話し続けてしまうと相手の負担にもなりますので、一般人に全て聞いてもらうのもどうかしら?←やってもいいけど、相手が訓練を受けていないと、どこまで聞いてもらうかで悩みます。

そこで、私自身は「普段は人に話し、インターネット掲示板や日記を副次的に使う」といったスタイルを推奨しています。紙なら手が痛くならない限り、無限に聞いてくれますし、あとで読み返して気持ちを整理するのにも有効です。

パソコンなら、こんなサイトを利用するとかね。意外と、こういうSNSって手軽に書きこめて、「いいね!」が付くと励みになるので、おすすめです。twitterだと批判されますが、管理人がしっかりしているおかげか、このサイトは割と安全です。

で、ある程度SNSや日記で感情が整理できてから人に話すと、一般人でも受け入れてくれたりする事も多く、回復も早くなります。

②周りで支援する人
一番怖いのが、「自分の思い込みで物を言ってしまうこと」です。被害者は特別な人だと思っている方も多く、被害を話されると自分に被害が及ばないよう、シャットアウトしてしまう心理も働きます。「そういう話しないで」は、被害者にとって非常に傷つく言葉ですから、できれば避けたいところ。

とはいえ、専門知識もないのに背負い込み、トラブルになるのは避けたい。

私自身は、生徒からの被害報告などに対しては、まず話を遮らずに聞くようにしています。被害者は自己の存在すら疑っている状態なので、まずは自尊心を回復させる必要があります。ですから、疑問や批判があっても、とりあえず聞くこと。(新潟で自殺防止の支援をなさっている池様からのワンポイントでもありました)
感情が重くて辛い場合は、共感するにとどめて、事実確認することがおすすめです。紙に事実を書いて整理して見せると、「わかってくれた」と判断して落ちつく事が多いです。

また、話は聞けなくても、支援機関を伝えたり、引っ越しを手伝ったり、仕事で配慮したりといった手伝いはとても助かります。

ですから、「自分には被害者の話を聞けない」と思う方は、否定せずに共感しながら聞いておき、さりげなく別の方法で応援するのがいいのかな、と思いました。

二次被害チェックリスト

被害者

  • 「あなたも悪い」と言われた
  • 迷惑だから、人に相談するのをやめようと思っている
  • 職場で被害相談をしたら噂が広まった
  • 周りの人が加害者を擁護する
  • 「そんなに辛いならなぜ逃げなかったの?」
  • 被害に遭っているのに、仕事が休めない
  • 支援者や警察から怒られた
  • 必要な行政サービスが受けられない

周りの人

  • 被害を訴えているが、あの人にも非がある
  • 犯罪は自衛できる
  • DV被害、性犯罪被害は自己責任
  • (被害者に対し)忙しいのに休まないでほしい
  • 犯罪に遭うのは「だらしない人」
  • 重い話ばっかりでやめて欲しい
  • 状況が厳しいなら逃げれば良いのに、どうして逃げないのか?

まだまだありますが、よく目に着くのがこの辺りでしょうか?
「完璧な被害者」は存在しないのですが、イメージされる被害者像と、実際の被害者がかけ離れていたり、普通でない心理状態が理解されなかったりすることもあり、どうしても周りの人から見ると、被害者にも非があるように見えてしまいます。

しかし、被害に遭っている以上被害者に非はありません。

悪いのは、被害者にも非があるように見せかけている加害者です。

ですから、こうした一般のイメージと違う人に対して、間違ったイメージで言葉をかけないで欲しいなと思います。(どうしても難しかったら、「大変だったね」「何か必要なものある?」以外聞かないのが一番です)

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